他の節句に比べて耳慣れない名前だが、
重陽とは何かというと、
中国では奇数を陽、偶数を陰としており、
中でも9は一桁のうち最も大きい数なので、
極まった陽が2つ重なる、という意味だそうだ。
各節句に対応する植物があって、
3月3日は桃、
5月5日は菖蒲、
7月7日は笹。
ここまではお馴染み。
ついでに、1月1日は元日なので節句扱いされず、1月7日が節句だ。植物は七草になるのか?
そして9月9日は菊。
だから、菊の節句ともいう。
この日に合わせて、毎年なるべく菊の花を飾るようにしている。
前日に、スーパーの生花売り場を見てみた。
菊そのものは仏前に供えることが多いから、たいていいつでもあるのだが、
飾りたい理想の菊は、黄色くて丸い花。
しかし、それはなかった。
仕方がないから、菊というよりマーガレットに近い黄色い花と、赤いアスターがセットの花束を買った。
厳密には菊ではないが、
葉っぱはどちらの花にもキク科の特長があるから
妥協した。
帰って花瓶に生けると、なかなかかわいい。
しかし、どこか納得いかない自分がいる。
節句当日、今度は別のスーパーへ。
やっぱり、ちゃんと菊がほしい。
今日のうちに飾りたい。
軽い祈りと期待を込めて、そのスーパーの生花売り場を見ると、
ありました。望み通りの黄色くて丸い菊が。
ススキとリンドウがセットになって、重陽の節句というよりお月見の雰囲気。
家にある花との色合いもいい。
迷わず購入。間に合って良かった。
菊の花瓶は一気に華やぎ、
今年も菊の節句を楽しむことができた。
長く咲いてもらいたいから毎日水揚げするのだが、
今年は暑過ぎて生花の傷みも早い。
せめてお月見までは楽しめますように。
と思ったら、十五夜は月末近くなのでどだいムリだった。