綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

かおりかニオイか

人間の五感のうち、

視覚は目をつむれば見えなくなる、

聴覚は耳をふさげば聞こえなくなる、

味覚は飲み食いしなきゃ何もない、

触覚はさわらなければ何もない。

だが嗅覚は、

嗅がないためには息を止めるしかないが、

長時間はできない。

ゆえに最も遮れない。

 

口でも呼吸はできるけど、

感染症に罹るリスクが高まる。

皮膚でも呼吸はしてるけど、

鼻と口を塞いで皮膚呼吸で生きることはできない。

 

だから、

逃げたいニオイが迫っても、

ニオイごと酸素の供給をしなければならない体の作りが恨めしくなることがある。

 

悪臭だけではなく、良い香りとされているものでも

逃げたくなることがある。

利かせすぎてる柔軟剤、

エレベーターに乗り合わせた香水、

デパート1階の化粧品売り場一帯。

デパート1階なんて、そこ通らないと中央のエスカレーターまで行けないじゃんか。

何でどこのデパートも化粧品売り場はたいがい1階なんだろう?

そこらをいい匂いだと思ったことは一度もない。

私はね。

 

一瞬だったり離れられたりするなら我慢できるが、

仕事で一緒だとなかなかそうはいかない。

数年前だが、同室で働く美意識高い系の人の整髪料(たぶんスプレー系)が、

こちらの仕事に支障を来たすほどキツくて、

それが近くにいる時だけでなく、去った後の残り香も強烈で、

ストレス ドン!さらに倍!

くらいに困ったこともある。

 

しかし、私がそんなに困ったそのニオイ、

他の人に聞くと、ほとんど誰も気にしてなかった。

かようにニオイの感受性や許容性は、

個人差が大きい。

良い香りとイヤなニオイも、

人によって受け取り方が異なる。

 

先日、身内に余ったお線香をもらった。

火を点けなくてもダメなニオイだという。

同じものをもらった別の身内は、

焚いたら自分もダメだった、と言った。

そして私も焚いてみたが、

別に全然大丈夫。

普通にいい香りだと思った。

かつて私は、エスニック雑貨店で売ってるお香をこれでもかと買っては焚いていたので、

お香に関しては香りの許容範囲が広いかもしれない。

 

匂いを感じるのは、その物質が発する分子を嗅覚細胞が感知するからだ。

ということは、その物質が細かく細かくなって空気中に漂っている。

その物質が、汚物だったら?

口呼吸ならニオイを感じなくて済むけど、その代わり、

口の中に汚物の分子を引っ付けることに・・・。

そう考えると、口呼吸もためらう。

 

普通のマスクではニオイを防げない。

だったら、脱臭・消臭機能のあるマスクを作れないかな?

繊維に練り込むとか、端に炭の粉末入れるとか。

炭は顔が黒くなりそうか。

ニオイを防いで、酸素の取り込みは妨げない。

逆に、自分がニンニク料理を食べた後でも、

マスクが呼気のニオイを外に漏らさない。

おや ちょっといいんじゃない?

開発までは知ったこっちゃないけど。

そういや前に、マスクじゃないけどこんなの書いたな。

こんなのあったらいいのにな - 綴ルンです

どうも、どうにかできればなって思ってるらしい。

何もかも無臭化したいのではなくて、

ニオイがもたらす苦痛を和らげたいだけなのだ。

だって、呼吸は長くは止められないから。

 

知らないだけで、そんなマスクもうあったりして。