自宅の近くに高架線路が通っており、その下は月極駐車場になっている。
通り抜けができるので、雨の日はそこを通ることもある。
すると、高架を支える太いコンクリートの柱の周りに、白と緑のボテボテとした落とし物が散らばっていることがあった。
見上げると、高架線路の床を支えるコンクリートの梁と柱が直角に交わる部分と天井を利用して、
ツバメが巣を作っていた。
それが改めて見回すと、ここにも、そこにも、あら あそこにも、えっ あっちのあれも!?というくらいあったので、
私はこの高架下の天井を、ツバメ団地と呼ぶことにした。
天井まで高さがあるので、子ツバメたちの顔を見るのは難しかったが、
ヒラリとやって来る親鳥と、ピーピーチーチーという鳴き声に、ほっこりと和まされた。
さて、お気付きだろうか。
3文目から、過去形で書いていることを。
10年以上はツバメ団地を見守ってきた(つもりな)のだが、
数年前から、ただの一家族も戻ってこなくなり、
残念ながら現在、団地は廃屋となっている。
おそらく原因は、カラス。
駐車場の上だから、車も人も通りはするが、
頻度は多くなく、さらに巣の場所が高過ぎた。
カラスにとっては巣を見つけにくかっただけで、
人の通行は障害にはならなかったのだ。
見つけてしまえば子ツバメはカラスの餌食だ。
そんな目にあった巣に、再び戻るつがいはいまい。
鳥の雛なんて、見せてくれるのツバメくらいなのに
すっかり見られなくなって寂しいわ
と思っていたら、出先で見つけた。
しかも2か所も。
1つは、駅前の某うどん丼物チェーン店の入口に設置されたライトの上。
お店の軒の天井から下ろされたライトは下向きに傾けられており、
その傾きを利用して巣が作られていた。
子ツバメは4羽、かなり育っていてもうギュウギュウで巣に収まってない。
顔周りの模様が出てきているのも見えた。
カラスには丸見えだろうけど、回転率の高い店先という場所も、やや低めの巣の高さも、カラスを寄せ付けないだろう。
そういう意味では営巣地としてナイスなチョイスなんだけど、それがライトの上って。たくましいな。
そしてほっこりをありがとう。
もう1つは、出先の駅の中。
駅もツバメにとっては優良物件だろう。
改札からいくらか奥まった場所の柱の上に巣があり
ハトなら入れるかもしれないけど、
カラスほどの大きさの鳥は入って来づらそうなところだった。
こちらの雛はまだ灰色で小さかった。やっと頭だけ出してる感じ。かわいいい!
このまますくすくと育てよー。
ほっこりが倍になったわ。
ということで、本日の生き物はツバメでした。
では、本日の死に物。
毎年毎年 謎なんだけど、
ミミズの一生には「道路に這い出て干からびて死ぬ」が予め組み込まれているんだろうか?
どっからこんなに出てきたの!ってくらいの、
大量のミミズのミイラが歩道にずっと散らばっているんだが。
体がちぎれたのもいるにしても、
これ掃き集めたらミミズの黒い死屍累々が積み上がるよ。
子供向けのかがく絵本に『ミミズの一生』とかないかな?あるなら死に際知りたいな。
本当、何でわざわざ土から出てくるんだ。
この時期は引っ越しシーズンで、出たはいいけど行き倒れ、「こんなはずでは」となるのかな。
気持ちが悪いというよりも、
むざむざと干からびてしまった哀れを覚えるのだ。
ミミズは大地の要なんだもんね。
これが本日の生き物(死に物も)でした。