綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

春告げ草

とは、梅の異名だ。

で、疑問。梅は樹木じゃん。春告げ「草」って?

調べたら、調べ切れなかった。

「語源の理由分かりました!」というブログを見つけたのだが、繋がらなくて開けない。

「草」じゃなくて「花」なら納得なのに。

 

私は道端の草を見て、季節を感じる。

タンポポはすでに咲いてる。

すでにというか、ほとんど通年咲いてないか?

先日の大雪の後、どう見ても綿毛を飛ばし終わった坊主頭がニョッキリと茎を伸ばしてた。

真冬だぞ。仕事、早っ!

ある所ではカラスノエンドウがふよふよと出始めて

またある所ではハコベが青々と生えてきた。

ずっと生えてる草もある。

冬をやり過ごす草は、地面にペッタリと放射状に葉を広げるロゼットが多い。タンポポの葉の生え方。

上から見ると、なかなかきれい。

そんな草たちの中に、

私にとっての春告げ草を見つけた。

青と白の小さな花。緑の地に水玉模様のよう。

オオイヌノフグリだ。

数日前に大雪が降ったのに、よく出てきたな。

でもちょっと早過ぎないか?

 

早過ぎないか、と思ったけど、

何のかんのでこの冬は気温が平年より高めだし、

来週なんて4月並みの暖かさになる予報が出てるから

春の野の花も咲いちゃうよね。

植物はカレンダーも時計も関係ない。

お日さまの光と気温がすべてだ。

そうですか。春ですか。

 

このかわいらしい花が好きなんだけど、

この名前はどうにかなんないものか。

由来を知った時はドン引きしたわ。

どういうこと?という人のために説明すると、

フグリって、元々は松ぼっくり(松毬、松笠)のことで、それが転じて陰囊(睾丸)を指すようになった古語なんですよ。

実のつき方が、犬のそれに似てるんだそうで。

命名者は牧野富太郎博士とされてるが、

昔から日本には、イヌノフグリと呼ばれるもっと小さい花があり、

オオイヌノフグリはそれに似ていて大きいから、

なぞらえて名付けられたらしい。

イヌノフグリは、花の大きさがオオイヌノフグリの半分くらいで、色も淡い赤紫のようだ。

江戸時代には確認されている。

今見当たらないのが残念だ。

にしたって、いくら実が似ていても、

こんなかわいい花にそんな名前付けなくっても。

 

私の春告げ草は咲いても、

季節はまだまだ行きつ戻りつ。

すぐにはコートを脱げないけれど、

野の草花を観察するのに楽しい時期がやって来た。