綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

秋の花といえば

おすきなふくは?

とは、秋の七草の覚え方だ。

おみなえし

すすき

ききょう

なでしこ

ふじばかま

くず

はぎ

 

春の七草は、毎年必ず目にするし口にする。

七草がゆで食べるからだ。

もっとも、ごぎょうほとけのざの2つがどうしてもよく分からないけど。

ほとけのざなんて、道端で見るのと名前は同じなのに違うものらしい。紛らわしっ。

対して秋の七草は、

食用ではなく観賞用。

だから、秋に愛でる花の名だ。

 

秋の七草の中では、藤袴がよく分からない。

萩は、中学時代に昇降口前の花壇に植えられていた。

長円形の小ぶりな葉が、所々二つ折りになってデコボコと膨らんでいた。

これは一体何だろうとしげしげと眺めていたら、

誰かが「虫が卵を産み付けたから」と教えてくれた。蛾の一種とも言ったかもしれない。

私のことだから、好奇心に駆られて膨れた葉を開いたはずだ。

ところが、中の様子を覚えていない。

まるで思い出せもしない。なぜだろう?

しかし、そんな記憶と合わさって、

私にとっての萩は、花よりも膨れた葉っぱなのだった。

 

だけど、秋の花は七草だけじゃない。

金木犀は今が盛りだ。

小さくて大きい香り - 綴ルンです

バラも、夏だけではなく秋にも咲く。

他には菊にりんどうに彼岸花

そして、コスモス。

秋桜とは、当て字らしい。

さだまさし氏が作り、山口百恵氏が歌ったそのタイトルの歌によって、広まったという。

この歌、当初のタイトルは『小春日和』だったとのこと。変えて大正解なのだった。

曲の雰囲気と、タイトルの花の可憐さが、

嫁ぐ前の娘によぎる一筋のさみしさを物語る。

 

しかしコスモス、線の細い見た目とは裏腹に、

実はしぶとい花である。

繁殖力が強く、

開花期間はひと月ほど。

春の桜の4倍だ。

あと、花占いをしてはいけない。

花びらが8枚なので、必ず「キライ」で終わる。

花占いをするなら、同じ秋の花の菊がオススメ。

花びらが多いから、長いドキドキを味わえる。

食用菊なら、花占いをしながら花をほぐしていき、

占いの後はほぐした花びらをサッとゆでれば、おひたしもできちゃって一石二鳥だ。

「キライ」で終わっても、おいしく食べてしまえばいいのだ。

あ、秋の花も食べられるな。葛も根のデンプン取り出して食べるし。

 

紅葉狩りの季節だが、

秋の花も忘れたくない。

以前住んでいた家の近くには、

小さな空き地があって、

秋になるとそこに咲く色とりどりの小菊たちで、

宝石箱を開けたようだった。

まだ変わらず咲いているだろうか。

咲いていてほしいな。