綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

ナメ過ぎだよ

今日のテレビ朝日の番組

池上彰のニュースそうだったのか!! 10年前と比べてみようSP』

を見ていて何が驚いたって、

 

一部の出版物だろうけど、

昔話や童話から暴力性をできるだけなくそうと、

話が変えられてるってこと。

 

死ぬとかやっつけるとかこらしめるとかが

過激なんだと。

『さるかに合戦』は、「合戦」の語句が戦争の意味でよろしくないからと『さるかに話』で、

親ガニは死なずにケガをしてて、

(サルをどうこらしめたのかは聞けなかった)

『桃太郎』では鬼のやっつけ方が変わり、

犬・サル・キジが一斉にけたたましく騒ぎ立て、

そのうるささに降参するという。

はあ?

 

そんな昔話の暴力に子どもが感化されると?

話を変えようと働きかけた人とそれに賛同した人は、その話の中の暴力に怯えた経験があったの?

今の社会を構成してるかつての子どもたちは、昔話を聞いたり読んだりしたせいで暴力的だとでも?

 

今世界で起こっている暴力は、

昔話の比じゃないんですけど。

 

暴力がなくても勧善懲悪は成り立つでしょう。

だけど残念ながら、様々なところに様々な形で暴力は内在するもので、

人間が動物である限り、排除はできないと思う。

しかも、物心がついたくらいの子ども同士にも、

それは存在し働いている。

なのにそんなことして、意味あるの?

 

それから、

子どもって、残酷な話をおもしろがるもんだよ。

『さるかに合戦』なら、にっくきサルに

チーム戦で持ち味発揮して続けざまにやり返すのがおもしろいんじゃん。

『カチカチ山』だって、やり返し方が容赦ないけど

前段におばあさんがタヌキに殺されるという惨事があるからであって、

どちらの話も聞いてる子どもは最後にスカッとするでしょ。

水戸黄門』の印籠のカタルシスと同じじゃん。

 

それに残酷さなら、グリム童話なんて上をいくよ。

浦安ネズミーのアトラクションは楽しんで

でもお話は知らせないとか、ありか?

知らなくても楽しめるけどさ、

知ってりゃもっと楽しめるのに、その機会を与えないの?

有名な童話でなくても、

例えば女の子が、扉の鍵を持っていないから開けられなくて、

自分の小指を切り落として鍵穴に差し込んで開けました、なんてサラッと書いてあるし、

極めつけは、みんな死んじゃった短いお話だ。

たった2ページで、一家5人が全員死亡。

これがケロッと書かれてて、

子どもたちがおもしろがって、繰り返し読まれると聞いたことがある。

童謡『ひなまつり』の替え歌の

「灯りをつけましょ爆弾に〜」とまったく一緒。

深くなんて考えないよ。

タブーがおもしろいんだよ。

お話や替え歌で悪いことを楽しんでて、むしろ健全に昇華してるんじゃないかと思うよ。

そこ奪うなよ。

 

「過激な暴力性から遠ざける」なんて、

子どもを信用してないか、ナメてるかにしか思えない。

てか子どもの善悪の判断力、ナメ過ぎだろ。

そんで『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴)見せるとかしてたら、笑うぞ。

今からでもいいから、

変えちゃったやつ、元に戻したら?