まだ梅雨だよねえ?
と言いたくなるほどすっかり夏。
あんまり蒸し暑くて、熱中症で倒れる人もそりゃ増えるわ。
ニュースでは「室内では無理せずエアコンを使用してください」と呼びかけるが、
すると室外機から排熱されて、都市部の外気はますます暑くなるような。
コンクリートは蓄熱するもんね。
さらに湾岸沿いに高い建物ボコボコおっ建てて、
わざわざ海風遮ってりゃ、
ヒートアイランドをますます加速させてないか?
でもエアコン無しではもはや過ごせん。
さて、午後出かけて電車に乗った。
天気予報で夕方に雨と言っていたので、晴雨兼用傘を持って行った。
しばらく電車に乗っていて、ふと窓の外を見ると、
向こうの空が黒くて暗い。
カミナリの音もして、一瞬光った。
こりゃー来るぞ
と思っていたら、窓ガラスに雨が当たりだし、
あっと言う間に土砂降りに。
草野心平が詩『富士山 作品第貳拾壹』に書いた
「翠藍(すいらん)ガラスの大驟雨」は、
こんな大粒の雨かしら
なんて考えながら、のん気に電車に乗って大雨を眺めていた。
線路が高架になると、遠くの空まで見渡せる。
一面灰茶色の厚い雲に覆われ、
降りしきる豪雨に景色が煙っていて、
あまりの雨の凄まじさに、
今外にいなくて助かった、と思った。
でも、大雨を眺めるのは好きなんだよね。
電車に乗りながら眺められるなんて、ちょっとアトラクション気分じゃん。
というのは大変バチ当たりな考えだった。
後で人から「電車止まらなくてよかったね」と言われて、
そうかそんな心配もあったのか、と
無事に電車を走らせてくれた運転士さんに心底感謝するのであった。
確かに電車が止まってもおかしくない豪雨だったかもな。
持ってた晴雨兼用傘なんて、きっとちっとも役に立たなかっただろう。
駅と商業施設で雨やどりできたのもよかった。
大雨を眺めるのは好きだけど、身の上に直接降られるのは大嫌いなのさ。
地上が急に熱くなれば、
空気の対流も急に起きて雨雲が発生して、
雨で地上が冷やされるようになっている。
ゲリラ豪雨って、
たぶん結局ヒトが生んでるんだよね。