綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

初明神 1

神社仏閣好き同士で話をしてて、

東京近郊に住んでいるが神田明神に行ったことがない、と言うと、

たいがい「何ですと!?」と反応される。

しょうがないじゃん、ご縁がなかったんだから。

今年に入って、別々の人に2度も誘われたけど、

それも体の事情があいにくで断った(女性の月のものですね。神様には嫌がられるそうです)。

にしても、2度も機会を逃すとは、

よほど拒まれてるんだろうか?

と、かえって気になっていたが、

別口で訪れる機会を得たので、先日ようやっと行くことができた。

 

行きの電車の中で、駅からの道筋をスマホで確認していたら、いつの間にか到着してドアが開いてて、

閉まる前に慌てて飛び降りた。

危うく乗り過ごすところだったわ。スマホはホントに周りが見えなくなるね。

JR御茶ノ水駅を出て、聖橋を渡るのだが、

これが今の朝ドラに出てきてた橋のモデルね~ と

観光気分なのは初めて来た場所だから。

駅から200mで案内表示もあるので、迷う間もなく鳥居発見。

青銅色で柱の裾に波しぶきの模様がある鳥居の先は短い上り坂になっており、

極彩色で美麗な随神門がそびえ立つのが見える。

彫刻と絵がそれは鮮やかに、びっしりみっちり。

両脇に控える随神様の説明は見当たらなかったな。

寄贈したのが松下幸之助氏ということしか。

くぐる前に、左側にある手水舎でお清めしてから、

いざ おじゃまします。

 

到着したのは朝の9時を過ぎてしばらくだったが、

すでに人が多い。

境内は、真正面にドーンと社殿があり、

左側に藤棚とベンチ、たくさんの江戸風鈴がカラコロコロカラと鳴り響き、

熱中症対策のミストが降り注ぐ。

藤棚のすぐ隣に、巨大な大黒様の像。

こちらの御祭神である大己貴命(おおなむちのみこと)は日本書紀での名で、古事記では大国主命と呼ばれる神様。

で、大国主命の大国は音読みするとダイコクなので、元はヒンドゥーの神様である大黒天と同じとされて、大黒様がいるわけだ。

そういや昔出雲大社に行った時、境内のどこかの建物に木彫りの大黒様の像がたくさんいらしたのを見た覚えがうっすらある。今は知らんけど。

随神門の中にも、大己貴命というより大国主命として親しまれている因幡の白兎のお話の彫刻と、

大国主命を火攻めから助けたネズミたちの彫刻があったけど、

ネズミって大黒天のお使いでもあるらしい。へー。

 

御祭神はあと二柱いらっしゃる。

少名彦命(すくなひこのみこと)と平将門公。

少名彦命は失礼承知でちょいマイナー感があるが、

海の向こうからやってきた小柄な神様で、

多芸多才で器用な神様で、

大己貴命の国造りをお手伝いしたとのこと。

平将門公は、大手町に首塚のある武将。

神田明神と言えば平将門公をお祀りしている神社、という印象が強かったのだが、

実際来てみて、将門公ばかりかなとの想像は改まった。

 

さて、拝殿の前でお参りしてご挨拶。

朱塗りが美しい建物だ。

中ではご祈祷の真っ最中。開け放してるからよく見える。広いな。

そして拝殿前の階段の上からも、ミスト。

アロマオイルでも混ぜているのか、ラベンダーのようないい香りがした。

ただ、どうもあんまり気持ちが落ち着かない。

やっと初めてお參りできて、興奮してるのか、

明らかに観光で来ている客が多くてガシャガシャしてるせいなのか、

何かしっくり来ない感覚を、しかしどうにもできず

とりあえず境内の摂社末社をまわることにした。

 

続く