綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

おそれいりやの 2

おそれいりやの 1 - 綴ルンです

入谷は昔からある町だからなのか、

大通りをはずれると細い路地が入り組んで、

方向感覚が失われそうに思える。

地図アプリを見ても道に迷う人間にとっては、

甘い判断で近道を狙おうものなら、遭難してしまいかねない。

少々遠回りでも、ここは分かりやすい道を行くのが無難だ。

て、急がば回れって一言で済んだね。

 

言問通り鶯谷駅の方向に進み、

根岸一丁目交差点を右折して、入谷口通りに入る。

しばらく行くと、通りの右側に『三面大黒天』の文字があった。

こちらも『下谷七福神』の1つのようだ。

三面大黒天?聞いたことがあるような。

そして何だかすごそう。ご利益とか。

次の目的地はまだ先だけど、ちょっと寄ってみよう

と、山門をくぐった。

お寺の名は 英信寺

浄土宗のお寺で、ご本尊は阿弥陀如来だ。

まずご本尊にご挨拶してから、

本堂の左側の建物にお祀りされている三面大黒天を拝観。

黒ずんだお姿は、思ってたより間近にいらしたせいか、迫力を感じる。

大黒様の笑い顔が妙にリアルで、そっくりさんを探したら実在するんじゃないかと思うほど。

その後ろの右から弁財天、左から毘沙門天が半身を乗り出すように現れるが、

それぞれ片手に持物があり、衣装も表現されているので、

三面というより三身一体大黒天という雰囲気だ。

それにしても、やっぱりどこか生々しい。

半分 物見遊山な気分だったのを見透かされたように思えて、

失礼のないよう丁寧にお参りした。小心者なのだ。

 

拝観中に何組か訪れる人たちがいた。

1人で来ている人もいたが、家族連れが多い。

行く先は本堂でも大黒天でもなく、

本堂の右側に広がる墓地。

そうか、と気が付いた。入谷を訪れたのは、お彼岸の週だった。

私も自分の縁のお墓参りしないとな、とその時は思ったのだが、結局行けなかったな。

たぶんお盆に行くから許されよ。

 

英信寺を後にして入谷口通りに戻り、先に進む。

根岸3丁目交差点を右に曲がってまっすぐ行くと、

左側に次の目的地があった。

小野照崎神社である。

 

続く