はじめに、まったくの門外漢であることをお断りしておく。
将棋の、第71期王座戦である。
ついに八冠となった。
将棋を嗜む人にうっかり話を振れば、
それがどれほどの偉業であることか、きっといつまでも語り続けそうだ。
しかし、
私が気になるのは、敗れた永瀬拓矢九段である。
藤井聡太氏に八冠がかかる対局とあって、
特集したTVも新聞もネットニュースの記事も、
藤井氏寄りの取り上げ方ばかり。
期待が大きいのは分かる。
一般的な知名度も、藤井氏の方が高いだろう。
だが、永瀬氏も王座戦を三連覇していた実力の持ち主。
応援していた人も多数いたはずだ。
なのに、永瀬氏のファンに一切触れず、
まるで日本中が藤井氏を応援していたかのように錯覚させるマスコミの伝え方ってどうなんだろう?
永瀬氏本人がどう思っていたかは知らないが、
端から見てるとアウェー感パないよ。
余計なお世話だけど、気の毒だ。
むしろそんな外部の騒ぎの中、
戦い抜いてお疲れ様でしたと声を掛けたい。
対局準備に集中していてどこ吹く風であったなら幸いだ。
他の日本人選手7人はほとんど報じられない。
とかく、突出した一人に集中しがちだ。
だが、その一人で成り立っているわけではない。
特に、一対一の対戦なら、
同じ比重で扱ってこそ、
心理的にも公平な対戦となると思うんだがなあ。
あまりにも差があると、
そうじゃない方を応援したくなる
アンチ心理を改めて自覚した次第である。