そのニュースを知ったのは先月。
11/10の読売新聞の社会面。
中国科学院などのチームが、
ES細胞を使ってキメラサルを誕生させた。
扱いは大きい方だったが、
報道はその1度きり。
何かが引っ掛かって、新聞記事を切り抜いていた。
キメラとは、ギリシャ神話に登場する怪獣だ。
頭がライオン、体がヤギ、しっぽがヘビ。
この怪獣の名前を由来として、
「ある生物の中で、遺伝的背景が異なる細胞が混在している状態」を指す。
ふと思い出したのは、細胞融合。
自然の状態では交雑というやつだ。
しかし、この記事では胚性幹細胞(ES細胞)を使ったとある。
ES細胞は遺伝子改変などがしやすい。
少し調べると、マウスではかなり技術が進んでいるらしい。
受精卵からES細胞を作製し、
操作を加えたうえで、別の受精卵に注入。
これを、今回カニクイザルで成功させたことに、
さらっと読み流せない何かを感じた。
カニクイザルとは聞き慣れない人もいるだろうが、
実験動物として珍しくない。
私は専門家でも科学ジャーナリストでもないので、
ここからはネットで得た付け焼き刃の知識だが、
カニクイザルは、他の霊長類に比べてヒトに近い特性がある。
特に生殖面で、メスに月経があり、
ヒトのように通年繁殖をするというところ。
他のサルは季節繁殖なのだ。
今回カニクイザルを使った目的は、
病気を再現したサルを生み出すことで、
治療法などの研究促進が期待されるからという。
誕生したのは、受精卵74個中で6匹。
赤ちゃんサルは生後10日で呼吸不全や低体温となり、安楽死させたとのこと。
けれどおそらく、今後も続ければ、
誕生させられる数も増やせるようになるだろうし、
誕生後の成長も安定させられるだろう。
疾患の再現、治療法の研究、
ぶっちゃけ そこで止まる?
ヒトに近いサル。
2018年に、中国の大学の准教授が
デザイナーベビー(受精卵の段階で遺伝子を操作したヒトの赤ちゃん)を誕生させてるんだよね。
カニクイザルで受精卵の遺伝子操作技術を磨いて
後々ヒトに応用できるまでにする
なんて最終目標があるって、
妄想に過ぎないだろうか?
国際的には倫理面で禁止されていたって、
すでに実際に生まれているよ。
そしてどちらも
中国で行われたっていうのが・・・。
あ、同一国って意味で。
うまくまとまらず、情報を得ても理解が及ばず、
よって深堀りもできない。
ただ、何かが引っ掛かって読み流せなかっただけ。
なので、つらつら。