ご飯つまり食事であれば、
できるだけ自分で作る方が、安上がりである。
お店でお惣菜を買うにしても、
家で白飯炊いて汁物作るだけでも、
毎食お弁当や外食で済ませるより、
満足感もあって食費もかからない。
ご飯を作れるかは忙しさや体調にもよるけど、
概ねそうじゃないかと思う。
だけど、お菓子はそう言えない。
ご飯を作るより慣れと技術が必要なので、
売り物の方が断然おいしくて確実。
何より材料が高い。
小麦粉も卵も砂糖も牛乳も値上がった。
洋菓子なら、さらにバターや生クリームも。
和菓子だって、この先どうなるか。
よく使われる材料の1つの寒天は、テングサという海藻を煮出した汁で作られるが、
地球温暖化で海水温が高くなったら、採れなくなるかもしれない。
なので、自分で作った時の材料の価格を考えると、
むしろ売り物は安いか、妥当だ。
でも、お菓子作りって、
甘い憧れなのだ。
私の周りの女子たちは、
私も含めたいてい小学生のうちに、
クッキーだのバレンタインのチョコレートだのに挑戦している。
そして、その後の挑戦の頻度が高くないから、
今でも私には憧れだ。
憧れであり、イベントの楽しさがある。
ある日も何となく、お菓子レシピのサイトを見ていた。
『簡単!』の文字にレシピを開くも、
材料の数が多かったり、私には簡単に思えなかったりして、
作ってみたいものがない。
そんな中、
『材料が3つだけのチーズケーキ』なるものを見つけ、
どれどれとレシピを見ると、材料の最初に
「クリームチーズ 400g」
はい、アウトー!
なぜアウトか分からない人のために説明しよう。
これまで見たチーズケーキのレシピでは、
レアもベイクドもバスクも、
使うクリームチーズの分量はほとんどが200g。
これは、お店で売ってる1箱分の量だ。
では、この1箱がいくらかというと、
お店やメーカーによって差はあるが、均すと450円前後。
この1箱の値段で、駅前によくあるチェーン店のケーキが買えてしまう。
が、お店のケーキは1切れに対し、作ればケーキ1台だ。そこはやり過ごそう。
でも、そのレシピでは400g使う。2箱分だ。
ほぼ900円だ。
チェーン店のスフレチーズケーキなら、1台買ってそこにジャンボプリンも追加できちゃう。
ジャンボシュークリームかジャンボエクレアでもいいな。
いやそこじゃなくて。
そのくらいの材料費がまずかかるということだ。
さらに、うまくできたとして、
日持ちがしないのにそんなカロリー高いのどうすんだ。
クリームチーズ2箱分だぞ。400gだぞ。
手元にある五訂食品成分表2001(古っ)によると、
クリームチーズ100gで346kcal、その4倍なので・・・おおう。
これだけじゃないからね。砂糖とかも加わる。
1箱分使用のレシピも、生クリームを加える場合があるが、生クリームは今カロリーカットの品も出てるので、カロリーの調整がきく。
だけどクリームチーズは難しい。
カッテージチーズの裏ごしタイプなら、カロリーを抑えられるけど、どこにでも置いてあるものじゃないし、価格がもっとする。
で、レシピ通りに作って、日持ちに気を付けて食べて、おいしかったとしても、
しばらくは顔の吹き出物を覚悟せねばなるまい。
という諸々の理由により、アウトである。
誤解しないでほしいのは、
レシピ自体に文句を言っているのではないということ。
そう読めるかもだけど。
あくまで、私にとってアウトだということ。
分け合える家族やお友だちがいたり、
材料が少ないから、お菓子を作ってみたい子どもと一緒に作ったり、
あるいは自分でも子どもでも、1人でお菓子作りに挑戦して、できたお菓子を振る舞いたかったり、
そういう状況なら、きっとうってつけだ。
・・・あと家計が許すなら。
お菓子って、ホントそこなんだよな。
手間と時間とお金をかけて、作って楽しむか、
そこまで手間ひまとお金をかけず、間違いないおいしさを得るか。
安く上げるのと楽しさとが、相反してしまう。
っ、忘れてた!
そのちょうど中間に
鎮座するホットケーキミックスの存在を。
応用するならバターが要るし、
チーズケーキやシュークリームは作れないけど、
これなら安上がりと楽しさがいくらか両立するわ。
そんなオチになるとは、ここまで書いてて思わんかった。
とりあえず、ホットケーキミックスに感謝しよう。
君は青い鳥か?