綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

突っ切って東御苑

思い立って皇居 - 綴ルンです

で乾通りから東御苑に場所を移したわけだが、

東御苑に向かう途中の道すがら、ちょっとした公園ぽい空間があって、

乾通りを歩き疲れた人が、数台あるベンチに座っていた。

道が膨らんで空間になっているから、

先へ進むには、そこを通り抜ける形になる。

その空間の真ん中に女性の像が建っていたのだが

(よく見てなくてあまり覚えていないが)、

その像の足元に、なぜか小銭の山。

こんなオープンスペースの、ただポカンと置かれてる銅像の足元に、なぜ小銭?

噴水などの水辺ならまだ分かる。

日本人、水の中に小銭を投げ込みたくなる民族(ウソ)。

けどここ、水辺じゃないし、拝むような祠もないし

像の周りに柵もないから、手を伸ばせば持っていけるよ。台座の高さ1mないくらいだもの。

かき集めて拾得物として警察に届けたら、

半年後にもらえんじゃね?

そんな流通している硬貨が積まれてるのに、

誰も持ち去ろうとしないこの治安の良さ。

日本っていいなあ。

 

皇居ランナーはいつでも走ってて、

わずかな移動距離の間に何人もすれ違った。

乾通り一般公開の期間は、一部迂回してるらしい。

1周の距離が延びてるが、ペースに影響ないのかな。

歩道に人が多くて走り抜けにくそうだから、

それどころじゃないか。

 

北桔橋門(きたはねばしもん)から東御苑に入るのは初めてだ。

階段を上って、橋もやや上り坂で、門をくぐってもまだ坂を上る。

手荷物検査を済ませて道なりに右へ進むと、

そこにはもう天守台の石垣。

天守台の後ろから入ったわけだ。

天守台に登ることもできるが、今日はしない。

天守台の向こうに、それは広大な芝生広場。

左側にはタイル壁画の美しい桃華楽堂(音楽ホール)。

空が広くて気持ちがいい。

 

東御苑はこれまでも何度か訪れたことがある。

忠臣蔵』の発端となった「松の廊下」跡もある。

が、この日は見て回らないことに決めていた。

何せ広い。

天守台があるのは本丸で、ここだけでも広大だが、

桃華楽堂の向こうには、二の丸庭園がある。

見応えとしてはこちらの方がいろいろあり、

まさしく庭園。

私は東御苑を突っ切って東京駅へ行くつもりだったので、

本丸をうっちゃり二の丸ヘ向かった。

桃華楽堂のすぐ脇に、汐見坂という急坂ヘ続く道がある。

その坂を下れば、もう二の丸だ。

この坂、車椅子での通行は禁止されている。

というか、あまりに急で通行不可能。

普通に下りてても転びそうだ。

 

二の丸庭園には、池や菖蒲田、都道府県の木が植わった所、諏訪の茶屋という民家風建物(入れない)などがある。

私が歩きたかったのは、昭和天皇が関わった二の丸雑木林。

土の小道で、周りから見えすぎず隠れすぎず、

自然を感じながら歩くのにうってつけなのだ。

しかも入ってくる人少ないし。

ここでしばらくゆっくりして気分を落ち着かせた。

雑木林はそこまで広くないので、ほどなく抜ける。

その先は、二の丸も抜けて三の丸尚蔵館の前を通り

(皇室の美術品を存分に堪能できる美術館だが、今回は素通り)、

大手門をくぐって東御苑を出た。

 

いつもなら、三の丸尚蔵館なんて寄らない手はないのだが、

この日はもう1つ、思い立っちゃったのだ。

寄り道してたら時間が無くなる。

だから、東京駅へまっしぐら。

次の行き先は、

明治神宮だ。