綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

迷い続けて時は過ぎ

地図がほしい。

ほしいと思って本屋へ行く。

見比べる。

しっくりこない。

どれも決め手に欠ける。

妥協するには値が高い。

考え込んで のち、

買うのをやめる。

 

というループをもう5年くらい繰り返してて。

5年も経ったら新しい道路が開通してたり、

角のコンビニがなくなってたり、

マンションが建ったりして、

町が変わっていく。

地図が追い付かないんじゃないかと、

ますます二の足を踏む。

 

スマホで地図を見られるが、

もっと広く周りを見たい。

画面を動かすのではなく、

同じ倍率に1つの視野で視点を動かして確認したい。

画面をスクロールするよりも、

ページをめくる方が、

距離感をつかみやすい。

たぶん、慣れの問題なんだけど。

 

昔、百均の D でポケットサイズの地図を売ってた。

100円とは思えないクオリティ。

よくぞ商品にしてくれた、と思ってたら、

消えた。

すごくありがたかったのに。

多少使えないところがあっても、

100円なら納得できたし。

あれを経験してしまっては、

その10倍の値段で地図を買うのを

ためらってしまうじゃないか。

今でも使うことがあるけれど、

古くなって、細かいところがあちこち違う。

そうなるよね。

だから、新しいのがほしいんだけど。

 

用事がなくても、地図は楽しい。

幹線をずっと追っていったり、

町のつながりを確かめたり、

電車の路線が実際はどういう形を描いているか、

別々の鉄道会社のどの駅とどの駅が近いのか見たり

見始めると飽きない。

地図で行き方を確かめて、現地に行ったら、

2次元では分からなかった高低差に、思わず苦戦したりする。

山の地図なら等高線が描かれているけど、

町中の地図には描かれてないから。

でもその苦戦もおもしろい。

これがスマホで見る地図だと、

なぜか楽しさもおもしろさも半減する。

紙をめくってる方がワクワクするのは何でだろ。

 

地図の出版社もそれぞれ工夫をこらしている。

字の大きさとか、フォントとか、目印とか、色分けとか。

だけど、情報の薄い地域があるのが困る。

反対に、情報が厚すぎる地域もあって、

そこそんなにいらないから他にページまわして

って思いながら見比べる。

〇年版って書かれてるのも、ためらう理由。

何年に出したやつだって、奥付で分かれば十分。

表に書かれてたら、あっという間に古臭さが出てしまって、最新版がほしくなる。

はっ、毎年買わせる寸法か。その手には乗らんぞ。

 

迷えば迷うほど時は過ぎ、

買い時を失って、

買えないまま でも手元にほしいから、

また迷う。

道に迷わないための地図選びに迷ってどうするよ。