綴ルンです

思ったことを綴っただけさ

お花畑でラクになる

ある日のランチの相手はたびたび会う人だったが、

着ていた服が初めて見るデザインだった。

とても素敵で似合っていたので、そのまま

「素敵な服ですね、お似合いです」と褒めたら、

「これデパートで安かったのよ〜」

と、両手で価格を表した。

ものすごくありがちで、身に覚えもあるけれど、

この返答は困る。

 

褒められた服に対して、安さで答える心境として、

①買い物上手をアピール

②安物だから褒められるような代物じゃない

③上記の両方が混ざってる

この③が、時と人と物によって①と②の配分が変わってくるから、

どちらがより強めなのかを見極めるのに苦戦する。

②が強い場合、自己肯定感の低さも絡んだりするため、

こちらの返答によっては思わぬ取られ方をすることもあるからだ。

素敵な物を選んだあなたも素敵なんですが。

 

私も持ち物を褒められると、ついつい安さを先に言ってしまうクチだった。

私の場合は①が強めの③だった。

しかし、私が相手を褒めた時に安さ返答をされて、どうとらえていいか困ったことがあったので、

安さを答えるのをやめた。

褒められたら素直に

「そう?ありがとう!気に入ってるの」

と答えるようにしたし、それで良くないか?

たとえ相手の意図がお世辞や社交辞令でも、その場つなぎでも、

内心で、謙遜を知らないとか図々しいとか本気で受け取るバカだとか思われても、

一切合切ムシをして、笑顔で「ありがとう!」

で、いいではないか。

と思っても、言い淀む時もある。

 

それと、もし仮に、褒めてきた人が どこかで陰口叩いてたとしても、それは相手の人間性の問題で、

褒められた側が、落ち込んだり打ちのめされたりすることではない。

そうは思っても、実際に耳にすればひどく傷付く。

 

そんな、言い淀んだり傷付いたりした時のために。

 

頭の中にお花畑、展開!

 

褒められたら、頭の中にお花畑を広げて、

素直に喜んでお礼を言おう。

傷付いたら、お花畑で泣きたいだけ泣こう。

深読みなんて疲れるばかり。

どうぞバカにしてください。

賢くあろうとするのをやめると、

力が抜けてラクになる。

 

もちろん、こうはいられないこともあるけれど、

私は頭の隅っこに、

いつでも広がるお花畑を置くことにしている。

バカって時に無敵だ。

 

ただ、件のランチの相手、

時々「これ安かったのよ〜」と物をくれる。

ありがたいが、なぜわざわざ安さを言う?

「安くて負担が少なかったから気軽に受け取って」

との意味合いだとは思うが、

悪く取ると、どうせ私には安物で十分ですよね、と思ってしまうんだが。

おっと、お花畑〜!