て言葉が市民権を得て久しいし、
私も使ってきたのだが、
あまりの使われっぷりに、近頃疑問を持つようになった。
要は「エラそうに」ってことだよね。
けど、言ってる内容に一日の長でもある相手なら、
そりゃエラそうにも言うでしょう。
「エラそうに」ってのも、言われた側の主観だし。
言った側が明らかに小バカにしてきたり、頭ごなしに物を言ってきたら、それは腹も立つけどさ。
そういう態度じゃなく、諭しているのすら、
「上から目線」と言ったりする。
じゃあどんな言い方ならいいんだろ。
そんなに横並びでないと気が済まないのか?
これまでに経験したこと、体験したこと、得ている知識や知恵、ものの考え方、どれをとっても
誰のものも横には並べられないのに。
それとも、自己肯定感の低さの裏返しなのかな。
自分で自分を貶めてるのに、
ちょっと人から下に見られたと感じたら、
「上から目線だ」と攻めてきたりする。
精一杯尊重して話をしてるのに、その一言で壁を作られたら、
それ以上何を言っても受け取られない。
だからって、こちらがへりくだるのも違うし。
話題になったドラマ『不適切にもほどがある』の最終話では、
「♪寛容になりましょう」と寛容音頭が歌われたが
どこからの目線であっても敵意がないものなら、
それこそ寛容に、受容の幅を広げてよ。
いちいち引っかかってしまうの、自分も苦しくないか。ずっと心がささくれて。
バカになんかしてない。敵意も悪意もない。
話をしたいだけ。
「上から目線」を乱用するなら、
気まずい雰囲気回避のために参考として、
どう言ってもらいたいのか教えてくれない?
もっとも、その通りにするとは確約できないけど。
人に「上から目線」と言ってきた人は、
人から「上から目線」と言われたら、
次からどう会話するんだろう。
「お互いさまだね」って笑って、
話し方にアンテナ立てず、流してしまえれば、
気持ちは穏やかでいられるし、見える世界が広がる
ように思うんだけどな。