サブタイトルは「ただし加工食品に限る」。
生鮮食品の見切り品は、結構怖い。
お店側もギリギリまで正価で売りたいのは分かる。
お肉やお魚は、どのお店でも比較的見切りラインが浅いから納得できるが、
野菜はお店によって全然違う。
あるスーパーでは、タダで持って行けと言われてもいらないレベルの傷み方で値札付けてて、ワゴンをのぞくと悲しくなる。
「見切り品でもこれなら買える」と思わせないと、
かえって廃棄品が増えると思うのだが。
青果担当が人手不足で管理しきれないのかな、
などとお店の事情まで考えてしまう。
しかし、加工食品の見切り品はその心配がない。
包材がシワだらけで見た目が悪くても、
中身にはそれほど影響しない。
賞味期限が切れたって、
翌日すぐに味が落ちることもないし、
衛生状態が危険になることもない。
スーパーの棚や見切り品ワゴンでは、
賞味期限の日付がうっかり過ぎていることはまれ。
これらも、日付が過ぎたら捨てられてしまうんだろうな。
あるイベントに行った時、
屋内の物販コーナーに、フードロス食材を安く売っている団体があった。
お菓子、飲料、調味料、缶詰などなど。
気になるものを手に取り、賞味期限を見ると、
まだのもの、近いもの、そして過ぎてるものも。
「過ぎていても気にしない人は買われます。私も、期限過ぎてても家では飲んだり食べたりしますし」とのこと。
そうよね私も気にしない。
なので、賞味期限を過ぎたものも まだのものも、
取り混ぜていくつか買った。
こういうの、もっとやればいいのに。
期限を大幅に過ぎててお金取るのはさすがによろしくないから、
せいぜい過ぎて2〜3か月以内にするとか。
体への害を心配せずに、十分飲み食いできる。
味が落ちるったって、海原雄山並みの味覚の持ち主ならいざ知らず、こちとら美食家ではないし。
ただ、価格は半額かそれ以下がいいな。
最近スーパーでよく見かける見切り品に、
工夫を凝らされたっぽいミックススパイスがある。
あれら、半額でも高い。元値がえらく高いのだ。
興味があっても手を出したいとは思えない。
その高い元値にも理由があろうが、
もうひと声安ければ、試してみようと思えるのに。
スーパーだって、せっかく買い付けて、
廃棄処分したくないはず。
どこかでもうちょっと、捨てずに済むうまい仕組みを作れないものか。
もう何十年も前になるが、
友人との旅行で泊まった施設は客が少なく、
フロントとおみやげコーナーを1人のスタッフがやっていた。
おみやげコーナーでおまんじゅうを買って、
そのままチェックアウトして持って帰ったのだが、
数日後、その宿泊施設から宅配便が届いた。
開けてみると、中身はおみやげで買ったおまんじゅうと同じ品。
つまり手元には、すでに開けて食べているおまんじゅうの箱と、届いた同じおまんじゅうの箱。
はて?
同封の手紙を読むと、
「購入された品は賞味期限が過ぎていたものでした。つきましては、改めて同じ商品をお送りします。ご迷惑をお掛けしまして大変申し訳ございませんでした。」という内容。
開けてる箱を確認すると、確かに賞味期限は買った日の数日前。
見てなかった〜。意識してなかったよ。
そしておいしくいただいてたよ。
スタッフ1人でやってたから、覚えててくれたんだ。
客も少なかったし。それをよかったと言うのは はばかられるけど。
改めて送られたおまんじゅうも、後にありがたくいただいたが、
賞味期限の切れたおまんじゅうとの味の違いは
まったく感じられなかった。
それなら賞味期限って何なのさ、となるけど、
それはメーカーが決めた「おいしく食べられる期限」であって、
過ぎたって品質がガタ落ちするわけではない。
過ぎたら健康被害が危ぶまれるのは、
消費期限の方だ。日持ちしない食品。
生鮮食品やお惣菜系のフードロスを減らすのは、
なかなか容易なことじゃない。
だけど、加工食品や日持ちのする食品なら、
まだ減らせる余地が十分ありそうだ。
と、イベントの団体の取り組みを見て思った。
買ったインスタント抹茶オレの賞味期限は2か月前。
全然おいしく飲んでいる。